農産物価格について2008/12/09 07:37

世界的に際限なく高騰を続けた穀物相場が、ここに来て急落していると云う。これは、穀物生産国が好天に恵まれたことや金融危機で投機マネーが市場から撤退したことが原因である。統計によると小麦の生産量は過去最高、トウモロコシも過去最高の昨年に迫る豊作、大豆も農地開発が進み、一昨年の過去最高に迫る勢いとのことである。よって、我が国の穀物輸入価格も高騰時に比較し半減していると云う。「おっ!それでは卸売り価格も下がるな!」と思った。しかし、食品メーカーは高値で仕入れた穀物の在庫を抱えていること、政府の小麦売り渡し価格の改訂は、4月と10月の原則2回で、来年4月まで卸売り価格は据え置きとのことで、収入減や雇用不安に慄いている庶民の食卓に直ちに恩恵は及ぼさないと云う。一方、我々生産者が農産物市場や直売所で販売する時は、時価で毎日のように売値が変る。野菜は豊作になると安くなり、不作の時は高騰する。いずれにしても変動が出るが、政府は刻々と変る生産状況に合わせた市場価格にすることが必要ではないのか。